ハイブリッド5ドライバーについて 〜平面磁界型ドライバー編(1)〜
これまでも紹介しているとおり、Aura Nebulaには10mm径ダイナミックドライバー(×1)、6mm平面磁界ドライバー(×1)、BAドライバー(x2)、マイクロ平面磁界ドライバー(×1)を組み合わせた「ハイブリッド5ドライバー」が搭載されています。そのうちダイナミックドライバーとBAドライバーは、もはや説明が不要なくらい豊富な採用実績を誇りますが、平面磁界ドライバーは? あまり馴染みがないかもしれません。
平面磁界ドライバーは、振動板全体が均一なピストン運動を行うため、分割振動による共振がなく歪みが極めて少ないという特徴があります。その駆動方式ゆえに過渡応答(トランジェント)が速く、微細な表現に優れています。位相特性は良好で音場定位も正確、音色はニュートラルかつ自然で聴き疲れしにくく、歯擦音やザラつき感も少ない...ある意味、理想的なドライバーです。
しかし、低域の沈み込み/深さや大音圧時の限界性能は大口径ダイナミックドライバーに及びません。数マイクロメートルレベルの極薄フィルムを振動板として使い、駆動には強力な磁石を用いるため、ダイナミックドライバーは言うに及ばずBAドライバーと比較しても高コストです。BAドライバーにはBAドライバーなりの長所もあるため、音作りをする立場としてはBAドライバーを活用したい気持ちもあります。
そこで私たちは、6mm平面磁界型ドライバーに4〜5kHz付近から上の帯域をカバーさせることにしました。4〜5kHzは人間の聴覚がもっとも敏感な帯域で、歯擦音や息づかい、弦楽器や金管楽器の倍音成分、空間定位に関わる重要な情報を含んでいます。過渡応答特性に優れ低歪という平面磁界ドライバーは、この帯域を再生するのにまさに適役です。
つまり、6mm平面磁界ドライバーを導入した理由はシンプルで、"それがAura Nebulaの音にとってベストと判断したから"。ぜひ、このサウンドを堪能していただきたいと考えています。

注:バナー画像はNASA提供のパブリックドメイン画像です(Horsehead Nebula, Public Domain Image courtesy of NASA)








